水をやり、土を替え、ときには肥料や薬剤を使う。植物との暮らしには、一鉢のまわりにさまざまな道具が集まります。犬猫のいる家では、植物の毒性と一緒に、この「お手入れのまわり」も整えておきましょう。
「自然由来」より、何に触れるかを見る
植物そのものの毒性を調べても、鉢の中には用土や肥料があり、手入れには薬剤を使うこともあります。犬猫と暮らす家では、植物を選ぶときと同じくらい、資材を置く場所と作業の後片付けが大切です。
有機肥料、天然素材、園芸用といった言葉だけで、ペットが口にしてよいとは判断しません。植物へ使うものと犬猫の口へ入るものを分け、製品ごとの表示を確認して扱いましょう。

用土の袋と、鉢の表面を分けて考える
使いかけの用土は袋を閉じ、犬猫が開けたり倒したりできない収納へ戻します。植え替えをする間は作業場所へ入れないようにし、床へ落ちた土を片付けてから鉢を戻しましょう。
鉢の表面を飾る化粧石やバークにも、くわえて遊ぶ、かじるといった接触があります。土掘りを防ぐ目的で小石を載せても、その石を口にするようなら方法を変えます。鉢を別の部屋へ移す、触れない場所に置くなど、資材を追加する前に配置を見直しましょう。
表面にカバーを使う場合は、固定できるものを選び、水やりと用土の乾き具合を確認できるようにします。鉢全体を密閉して湿りを閉じ込めると植物の管理がしにくくなるため、ペットから隔てながら植物の状態を見られる形に整えます。
肥料は「撒いた後」まで管理する
ASPCAは、肥料や堆肥の誤食に注意を促しています。施肥する日は犬猫が作業場所へ入れないようにし、製品表示に沿って使います。袋や計量器具、こぼれた粒をそのままにせず、手入れの終了までを一つの作業にしましょう。
粒状肥料は鉢の中、液体肥料は希釈液の容器にも注意します。犬猫が飲む水の近くで作ったり、飲料用の容器へ移して置いておいたりすると、使い間違いにつながります。園芸用の道具を決めて管理し、ペットの食器と共用しないようにします。
肥料の袋は元の表示を残したまま収納しておくと、成分や使い方を確認しやすくなります。もし口にした疑いがあれば、製品の名前・表示・量・時刻を分かる範囲で整理して動物病院へ伝えましょう。
薬剤の扱いは、製品のラベルを起点にする
殺虫剤や殺菌剤は、対象の植物・使用方法・濃度・注意事項を製品ごとに確認します。別の植物の記事に載っていた方法を、そのまま自分の鉢へ当てはめないことが大切です。日本で使用する製品は、日本語のラベルとメーカーの案内に従って扱います。
散布や希釈は犬猫が入れない場所で行い、食器・飲み水・寝床・おもちゃへ薬剤がかからないようにします。処理した鉢へ戻れる時期も製品の表示に合わせます。「何時間待てば全部安全」という共通の時間は設けず、使った製品の条件で判断します。
EPAのペット向け資料でも、ラベルに沿って処理場所からペットを離すことや、食器・飲み水の近くで薬剤を使わないことが案内されています。使用後は器具と容器を片付け、残液の処分もラベルの指示に沿って行いましょう。
実生の小さな種も、作業場所から出さない
希少植物の種まきでは、小さな種、湿らせた紙、培地、薬剤を扱う容器が並びます。普段の食事をする場所と作業場所を分け、種や培地を犬猫が触れない容器へまとめておきましょう。
植物名・播種日・使った資材をラベルや記録に残しておくと、育成を振り返るときにも役立ちます。作業の最後に、種が落ちていないか、容器が開いていないか、保温器具のコードに触れないかを見直します。実生の準備は希少植物の種まき準備の記事でまとめています。
